冤罪マップ

日本の冤罪事件 一覧(191件)

当サイトでは、日本国内で「冤罪」または「冤罪の疑い」が指摘された事件、捜査手続に重大な問題があった事件、そして誤認捜査により無実の人物が一時的に被疑者とされた事件を収録している。個別の事件ページでは、逮捕から判決確定・再審までの経過、関連書籍、捜査機関、司法的判断の帰結を構造化された形で閲覧できる。収録対象はすべて一次資料または信頼できる二次資料で裏付けられたものに限る。下記は現時点で収録している全事件の一覧である。

最近追加・更新された事件

当サイトで新規収録または内容を更新した事件です。

Winny事件
ファイル共有ソフト「Winny」の開発者が著作権法違反の幇助で起訴。一審は罰金150万円の有罪だったが、控訴審が逆転無罪とし、2011年に最高裁が検察官の上告を棄却して無罪が確定した。価値中立的な技術の提供者に幇助犯の故意をどこまで認めるかを示した決定。金子氏は2013年に急性心筋梗塞で死去(42歳)。
特急あずさ窃盗冤罪事件
2005年5月10日、新宿駅発の松本行き特急あずさ車内で財布を窃取したとしてYさんが逮捕。東京簡裁は無罪判決を出したが、東京高裁が逆転有罪(懲役1年2月)。最高裁上告棄却で確定。2008年に満期出所。2012年に第1次再審請求するも棄却。
天竜林業高校調査書改ざん贈収賄冤罪事件
2006年、静岡県立天竜林業高校の校長だった北川好伸さんが、教員に生徒の調査書の成績改ざんを指示し、生徒の祖父(元天竜市長・中谷良作氏)から謝礼20万円を受け取ったとして虚偽有印公文書作成・加重収賄罪に問われた。345日間の身柄拘束にも一貫して否認。2010年に有罪確定。中谷氏も贈賄罪で罰金確定後に自白撤回。第2次再審請求中。
鈴鹿殺人事件
2012年11月13日、三重県鈴鹿市山本町でインターネット通販会社経営の辻元彦氏が頭部を殴打され殺害された事件。翌14日、共同経営者の加藤映次氏が殺人容疑で逮捕・起訴された。加藤氏は一貫して無実を主張し、自白はない。守る会側によれば、加藤氏が犯行を犯したとする直接的証拠はなく、返り血の痕跡も無い。被害者宅退去後に高速道路(東名阪)を走行中であったアリバイや、被害者のスマートフォンに退去後の11時34分に着信した「あ」メールが既読となっており、加藤氏が既読にできる状況になかったことなどが控訴審で争点となった。津地方裁判所(増田啓佑裁判長)の裁判員裁判は67日間・23回と当時最長規模に及んだが、2015年7月24日に懲役17年の有罪判決が言い渡された。名古屋高裁も2016年12月19日に控訴棄却、2018年7月4日に最高裁第一小法廷が上告棄却し有罪が確定。現在、再審請求準備中。冤罪File No.24・25にも取り上げられている。
倉敷民商事件
2014年1月、倉敷民商事務局員の禰屋町子さんが会員企業の脱税幇助と税理士法違反容疑で逮捕。428日間の長期勾留にも一貫して否認。2017年に一審有罪判決。2018年に広島高裁が訴訟手続上の法令違反を認め破棄差戻し。差戻審が進行中。

最近動きのあった事件

判決・再審開始決定・公判期日・国賠訴訟など、直近の法的手続きが進んだ事件です。

大川原化工機事件 警察白書に初めて記載
令和8年版警察白書が公表され、本事件が初めて警察白書に記載された。第6章第2節「緻密かつ適正な捜査の徹底」に「国家賠償請求訴訟判決を受けた検証等」として、令和7年5月28日の東京高裁判決が同年6月11日の上告期限経過で確定したこと、同判決が3人の逮捕について「合理的根拠が客観的に欠如していることが明らかであり、国家賠償法上違法である」と判示したことが記された。警察捜査の問題点として、法令解釈について協議していた経済産業省が疑問点を示していたにもかかわらずその合理性を再考せずに捜査を進めたこと、消極要素の精査の不徹底、取調べ官に対する指導の不徹底、不十分な捜査班運営、幹部への報告の形骸化と実質的な捜査指揮の不存在が挙げられた。警察庁外事課についても、経済産業省との協議に主体的に関与すべきであったなどの反省事項が記された。再発防止策として、令和7年10月1日に警察庁警備局警備企画課に新設された適正捜査指導室を中心に、証拠の十分な収集と吟味、裏付け捜査の徹底、消極証拠の精査等について都道府県警察への指導を強化していること、不正輸出事件の捜査では被疑者の身柄拘束の有無にかかわらず原則として取調べを録音・録画することなどが示された。ただし白書は会社名・関係者名を挙げず「噴霧乾燥器の製造・販売会社の代表取締役、取締役及び顧問の3人の方々」と記載しており、「えん罪」の語も用いていない。
テクノシステム事件 指定弁護士に坂根真也弁護士を選任
東京地裁は、生田被告の取調べを担当し特別公務員暴行陵虐罪で審判に付された堀木博司検事(現・大阪高検)の刑事裁判について、検察官役を務める指定弁護士に坂根真也弁護士(東京弁護士会)を選任した。坂根弁護士は地下鉄サリン事件の送迎役として殺人罪等に問われた元信者の弁護人などを務めたベテランの刑事弁護人。初公判期日は未定。付審判決定によれば、堀木検事は2021年7月に東京拘置所の取調室で「黙秘を人のせいにするな」などと怒声を上げ陵辱したとされる。
京都・不同意性交冤罪事件 検察が控訴せず無罪確定
京都地検は8月13日、控訴しない方針を明らかにした。森田昌稔次席検事は「判決を覆すに足る証拠が必ずしも十分でない」とコメント。控訴期限の8月14日、無罪が確定した。
松橋事件 熊本県は上告を断念、県分の賠償は確定
上告期限の8月10日までに、熊本県は上告を断念した。熊本県警の渋谷明紀首席監察官は「判決を重く受け止め、引き続き緻密かつ適正な捜査に取り組む」とコメント。国が上告したのとは対応が分かれ、県への賠償命令部分は確定した。
青森強制わいせつ冤罪事件 杉並区議・杉並区を提訴
無罪確定後も「性暴力疑惑」とする田中ゆうたろう区議の発言が杉並区のサイト上に事実と異なる形で残り続けているとして、浅沼さんは田中区議と杉並区に対し計110万円の損害賠償と情報の削除を求めて東京地裁に提訴した。杉並区は「訴状が届いていないのでコメントできない」とした。