冤罪マップ

日本の冤罪事件 一覧(170件)

当サイトでは、日本国内で「冤罪」または「冤罪の疑い」が指摘された事件、捜査手続に重大な問題があった事件、そして誤認捜査により無実の人物が一時的に被疑者とされた事件を収録している。個別の事件ページでは、逮捕から判決確定・再審までの経過、関連書籍、捜査機関、司法的判断の帰結を構造化された形で閲覧できる。収録対象はすべて一次資料または信頼できる二次資料で裏付けられたものに限る。下記は現時点で収録している全事件の一覧である。

最近追加・更新された事件

当サイトで新規収録または内容を更新した事件です。

蛸島事件
1965年7月5日、石川県珠洲市蛸島町で当時10歳の少年が行方不明となり、翌日他殺体で発見された事件。警察は初動捜査で容疑者を絞り込めず、地区住民約2500人のうち小学校高学年以上の1785人のアリバイを調べた。8月11日に地区の青年を別件逮捕し殺人容疑で徹底的に取り調べたがアリバイがあり8月22日に釈放。続いて8月30日、当時16歳の少年を住居侵入と窃盗の容疑で逮捕した。しかしこの逮捕容疑は半年前のもので、留守にしていた無施錠の親類宅に入ったというもの。窃盗もでっち上げで、警察が親類に無理やり被害届を出させたものであった。裁判所は後に「このような軽微な事案の取り調べだけならば逮捕に踏み切ったかどうかも疑問」と指摘している。取調べの過程で少年は殺人の犯行を自白したが、この自白以外に証拠はなかった。1969年6月3日、金沢地裁七尾支部は別件逮捕・勾留を「逮捕・勾留手続きを自白獲得の手段視する点において刑訴法の精神に悖る」「令状主義の原則を定める憲法33条並びに国民の拘禁に関する基本的人権保障を定めた憲法34条に違反する」と厳しく批判し、無罪判決を言い渡した。検察が控訴を断念し無罪確定。別件逮捕の違法性に関する重要判例。
大川原化工機事件
2020年、噴霧乾燥器の不正輸出容疑で警視庁公安部が大川原化工機の社長ら3人を逮捕。勾留中に元顧問の相嶋静夫氏が死亡。2021年に検察が起訴取消し。国賠訴訟では現職警察官が「捏造」と証言し、一審・二審とも違法捜査を認定、計約1億6600万円の賠償命令が確定。2025年8月に警視庁・検察が検証結果を公表し19人を処分。2026年1月には都監査委員が捜査幹部個人に賠償金負担を求める異例の勧告、元捜査幹部3人が計528万円を支払い。同年4月には相嶋氏遺族が裁判官37人の責任を問う国賠訴訟を提起。
紀州のドン・ファン事件
2018年5月24日、和歌山県田辺市で資産家・野崎幸助氏が急性覚醒剤中毒で死亡。2021年4月28日、元妻の須藤早貴が殺人・覚醒剤取締法違反容疑で逮捕、同年5月19日起訴。2024年9月12日から裁判員裁判(計22回)が行われ、同年12月12日に和歌山地裁が無罪判決。検察控訴を経て2026年3月23日に大阪高裁も無罪維持。別件詐欺(約2980万円)では懲役3年6月の実刑が確定。
福島電力元社長業務上横領事件
福島県楢葉町の小売り電気事業者「福島電力」(破産)の資金1000万円を自身の口座に送金させて着服したとして、業務上横領罪に問われた元社長(51歳)の事件。元社長は福島電力の自称顧問と共謀し、2018年4月に正式な手続きを経ず経理担当に1000万円を送金させ、株式購入代金に充てる目的で横領したとして起訴された。差戻し前の一審(2023年7月)では懲役2年6月・執行猶予5年の有罪判決が下されたが、控訴審の東京高裁(2024年4月)は、送金を指示されたとする経理担当者の証言の信用性に疑いが残るとして一審判決を破棄し、東京地裁に審理を差し戻した。差戻審の東京地裁(2026年5月18日、関紅亜礼裁判長)は、元社長の行動記録などを検討した結果、送金を指示したとは認められないと指摘。口座に振り込まれた1000万円について事前に福島電力からの送金であると認識していたとは言い難く、「業務上横領の故意があったかは合理的疑いが残る」として無罪を言い渡した。高裁・差戻審の2度にわたり関係者証言の信用性が否定された事件。
日野町事件
1984年、滋賀県日野町で酒店経営者が殺害された事件。阪原弘は自白を強要され死刑確定。2011年に獄中死後、遺族が再審請求を継続。2023年に大阪高裁が再審開始を決定。

最近動きのあった事件

判決・再審開始決定・公判期日・国賠訴訟など、直近の法的手続きが進んだ事件です。