蛸島事件
匿名(当時16歳の少年)
1965年7月5日、石川県珠洲市蛸島町で当時10歳の少年が行方不明となり、翌日他殺体で発見された事件。警察は初動捜査で容疑者を絞り込めず、地区住民約2500人のうち小学校高学年以上の1785人のアリバイを調べた。8月11日に地区の青年を別件逮捕し殺人容疑で徹底的に取り調べたがアリバイがあり8月22日に釈放。続いて8月30日、当時16歳の少年を住居侵入と窃盗の容疑で逮捕した。しかしこの逮捕容疑は半年前のもので、留守にしていた無施錠の親類宅に入ったというもの。窃盗もでっち上げで、警察が親類に無理やり被害届を出させたものであった。裁判所は後に「このような軽微な事案の取り調べだけならば逮捕に踏み切ったかどうかも疑問」と指摘している。取調べの過程で少年は殺人の犯行を自白したが、この自白以外に証拠はなかった。1969年6月3日、金沢地裁七尾支部は別件逮捕・勾留を「逮捕・勾留手続きを自白獲得の手段視する点において刑訴法の精神に悖る」「令状主義の原則を定める憲法33条並びに国民の拘禁に関する基本的人権保障を定めた憲法34条に違反する」と厳しく批判し、無罪判決を言い渡した。検察が控訴を断念し無罪確定。別件逮捕の違法性に関する重要判例。
1965年7月5日、石川県珠洲市蛸島町で当時10歳の少年が行方不明となり、翌日他殺体で発見された事件。警察は初動捜査で容疑者を絞り込めず、地区住民約2500人のうち小学校高学年以上の1785人のアリバイを調べた。8月11日に地区の青年を別件逮捕し殺人容疑で徹底的に取り調べたがアリバイがあり8月22日に釈放。続いて8月30日、当時16歳の少年を住居侵入と窃盗の容疑で逮捕した。しかしこの逮捕容疑は半年前のもので、留守にしていた無施錠の親類宅に入ったというもの。窃盗もでっち上げで、警察が親類に無理やり被害届を出させたものであった。裁判所は後に「このような軽微な事案の取り調べだけならば逮捕に踏み切ったかどうかも疑問」と指摘している。取調べの過程で少年は殺人の犯行を自白したが、この自白以外に証拠はなかった。1969年6月3日、金沢地裁七尾支部は別件逮捕・勾留を「逮捕・勾留手続きを自白獲得の手段視する点において刑訴法の精神に悖る」「令状主義の原則を定める憲法33条並びに国民の拘禁に関する基本的人権保障を定めた憲法34条に違反する」と厳しく批判し、無罪判決を言い渡した。検察が控訴を断念し無罪確定。別件逮捕の違法性に関する重要判例。
- 事件発生
- 1965年
- 被告人
- 匿名(当時16歳の少年)
- 判決
- 無罪
- 現在のステータス
- 冤罪の原因
- 別件逮捕・別件勾留、自白強要、供述弱者
タイムライン
石川県珠洲市蛸島町で10歳少年が行方不明、翌日他殺体で発見。警察は地区住民約2500人のうち1785人のアリバイを調査
地区の青年を別件逮捕し殺人容疑で徹底的に取り調べたが、アリバイがあったため8月22日に釈放
当時16歳の少年を住居侵入・窃盗容疑で逮捕。逮捕容疑は半年前の無施錠の親類宅への出入りで、窃盗は警察が親類に無理やり被害届を出させたもの。取調べ過程で殺人を自白させられた
金沢地裁七尾支部が無罪判決。別件逮捕・勾留を「自白獲得の手段」「刑訴法203条以下の潜脱」「憲法33条・34条に違反」と厳しく批判。検察が控訴断念し確定