菊池事件
藤本 松夫(ふじもと まつお)
1951年、熊本県でハンセン病患者の藤本松夫が殺人容疑で逮捕。ハンセン病を理由に「特別法廷」で裁かれ死刑が確定、1962年に刑が執行された。2023年に最高裁が特別法廷の違法性を認定。差別と冤罪が交差する事件。
1951年、熊本県でハンセン病患者の藤本松夫が殺人容疑で逮捕。ハンセン病を理由に「特別法廷」で裁かれ死刑が確定、1962年に刑が執行された。2023年に最高裁が特別法廷の違法性を認定。差別と冤罪が交差する事件。
- 事件発生
- 1951年
- 被告人
- 藤本 松夫(ふじもと まつお)
- 判決
- 死刑(執行済)
- 現在のステータス
- 冤罪の疑い
- 冤罪の原因
- 差別、自白強要、客観的証拠の欠如
タイムライン
熊本県菊池郡で殺人事件発生
ハンセン病患者の藤本松夫が逮捕
7月7日、菊池恵楓園内で看守が殺害される
7月13日、逃走中の藤本松夫が逮捕
8月29日、熊本地裁が死刑判決
最高裁が上告を棄却。死刑確定。全審級が「特別法廷」で行われた
9月14日、死刑執行
最高裁の今崎幸彦事務総長が記者会見し、ハンセン病患者の「特別法廷」について事務手続きが裁判所法違反であったことを認め「誤った特別法廷の運用が差別を助長し、患者の人格と尊厳を傷つけたことを深くおわびする」と謝罪。最高裁が過去の手続きを検証して謝罪するのは極めて異例。同日の調査報告書では、ハンセン病が遅くとも1960年以降は確実に治る病気になっており、合理性を欠く差別的扱いだったと認定。ただし憲法の裁判公開原則違反は「疑い」に留め、憲法違反は断定せず。同日付で裁判官会議も談話を発表
熊本地裁が「特別法廷での審理は人格権を侵害し、患者であることを理由とした不合理な差別で憲法13条・14条1項に違反し、裁判公開を定める37条1項・82条1項にも違反する疑いがある」と判断。原告(元患者ら)の国賠請求自体は棄却されたが、控訴なく違憲判断は確定
遺族らが第4次再審請求を申立て
熊本地裁(中田幹人裁判長)が第4次再審請求を棄却。特別法廷の裁判について憲法14条1項(法の下の平等)違反は認定したものの、有罪判決の証拠に変動なしとして棄却
参考リンク
参考文献
湖東記念病院事件の再審無罪確定を巻頭特集。あずみの里事件・袴田事件・SBS事件・今市事件・乳腺外科医事件など通常審の注目事件も収録。燦燈出版。
Amazonで見る ↗袴田事件の再審開始決定と日野町事件を巻頭特集。鶴見事件・福井女子中学生殺人事件・今西事件・菊池事件・講談社元社員事件・弘前大学教授夫人殺し事件なども収録。燦燈出版。
Amazonで見る ↗ルポライター鎌田慧による冤罪事件の追跡ルポルタージュ集。鎌田慧セレクション第1巻。財田川事件の『死刑台からの生還』、狭山事件、袴田事件、福岡事件、三鷹事件、菊池事件などの論考を再編集して収録。冤罪という権力犯罪の追及と雪冤運動との同伴を鎌田のライフワークとして位置づける。出版社は皓星社。
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