2001年9月、静岡県御殿場市の中央公園で15歳の少女が少年らに暴行未遂の被害に遭ったとされる事件。10人の少年が逮捕されたが、被害者証言と自白以外の客観的証拠(目撃情報・物証)は存在しない。少年らは取調べで殴る蹴る等の暴行を受け「認めれば直ぐ釈放してやる」と言われ、9月16日夜の犯行を自白した。しかし裁判の過程で、被害者とされる少女が犯行日とされた9月16日に出会い系サイトで知り合った男性とデートしていたことが判明。少女は「事件は9月16日ではなく9月9日だった」と主張を変更し、検察は訴因変更を請求した。これにより「9月16日の犯行」を認めさせた自白調書は根拠を失ったが、裁判所は少女の証言を信用できるとした。一方、少年A-Dには9月16日の犯行時刻に飲食店にいた等のアリバイがあった。変更後の9月9日については、台風15号が接近して大雨が降っていた記録があるにもかかわらず、少女は傘をさした記憶がないと証言するなどの矛盾が指摘された。9月9日のアリバイとして、被告人の1人は母親の誕生日祝いで家族と食事・カラオケに行っていたと主張し、飲食店の予約記録や店長の証言もあったが、裁判所は予約名の一致の不確実性等を理由にアリバイを否定した。なお、被告人の1人には反社会的勢力との関係があり、暴力団幹部に事件について相談していた事実も認定されている。控訴審の東京高裁は現場周辺の雨量計データ等を検討した上で「雨が降っていたとは言い切れない」として有罪を維持し、懲役2年を1年6月に減刑。2009年4月13日、最高裁第一小法廷(櫻井龍子裁判長)が上告棄却しA-D4名の実刑が確定。2009年5月末に収監され、2010年夏に仮釈放なしの満期出所。少年らは「我々は飲酒喫煙等、散々悪さばかりしていた程の札付きの不良少年だったがこの事件は絶対にやっていないと断言する」と述べている。出所後の2011年末、元少年らは被害女性に対し2000万円の損害賠償を求める民事訴訟を提起したが棄却された。日本国民救援会や日弁連が支援に乗り出し、テレビ朝日が10年近く取材を継続。99.9-刑事専門弁護士-のモチーフにもなった。
2001年9月、静岡県御殿場市の中央公園で15歳の少女が少年らに暴行未遂の被害に遭ったとされる事件。10人の少年が逮捕されたが、被害者証言と自白以外の客観的証拠(目撃情報・物証)は存在しない。少年らは取調べで殴る蹴る等の暴行を受け「認めれば直ぐ釈放してやる」と言われ、9月16日夜の犯行を自白した。しかし裁判の過程で、被害者とされる少女が犯行日とされた9月16日に出会い系サイトで知り合った男性とデートしていたことが判明。少女は「事件は9月16日ではなく9月9日だった」と主張を変更し、検察は訴因変更を請求した。これにより「9月16日の犯行」を認めさせた自白調書は根拠を失ったが、裁判所は少女の証言を信用できるとした。一方、少年A-Dには9月16日の犯行時刻に飲食店にいた等のアリバイがあった。変更後の9月9日については、台風15号が接近して大雨が降っていた記録があるにもかかわらず、少女は傘をさした記憶がないと証言するなどの矛盾が指摘された。9月9日のアリバイとして、被告人の1人は母親の誕生日祝いで家族と食事・カラオケに行っていたと主張し、飲食店の予約記録や店長の証言もあったが、裁判所は予約名の一致の不確実性等を理由にアリバイを否定した。なお、被告人の1人には反社会的勢力との関係があり、暴力団幹部に事件について相談していた事実も認定されている。控訴審の東京高裁は現場周辺の雨量計データ等を検討した上で「雨が降っていたとは言い切れない」として有罪を維持し、懲役2年を1年6月に減刑。2009年4月13日、最高裁第一小法廷(櫻井龍子裁判長)が上告棄却しA-D4名の実刑が確定。2009年5月末に収監され、2010年夏に仮釈放なしの満期出所。少年らは「我々は飲酒喫煙等、散々悪さばかりしていた程の札付きの不良少年だったがこの事件は絶対にやっていないと断言する」と述べている。出所後の2011年末、元少年らは被害女性に対し2000万円の損害賠償を求める民事訴訟を提起したが棄却された。日本国民救援会や日弁連が支援に乗り出し、テレビ朝日が10年近く取材を継続。99.9-刑事専門弁護士-のモチーフにもなった。
- 事件発生
- 2001年
- 被告人
- 少年A・B・C・D(実刑確定・服役)、少年J(執行猶予)ほか計10名(全員匿名)
- 判決
- A・B・C・D:懲役1年6月の実刑確定(2009年4月13日、最高裁第一小法廷・櫻井龍子裁判長)、J:懲役2年6月・執行猶予4年、E・F・G・H:少年院送致(約1年で退院)、I:不処分
- 現在のステータス
- 冤罪の疑い
- 冤罪の原因
- 自白強要、客観的証拠の欠如、訴因変更の問題、見込み捜査
- 支援
- 日本弁護士連合会
タイムライン
9月9日(当初の被害届では9月16日)、御殿場市中央公園で15歳の少女が少年らに暴行未遂の被害に遭ったとされる。翌17日に被害届提出
2001年11月から2002年1月にかけて、中学3年生から高校2年生の少年10名(A-J)が次々と逮捕・補導。取調べで殴る蹴る等の暴行を受け「認めれば釈放する」と言われ、9月16日夜の犯行を自白
静岡家裁沼津支部がA-D(高2)を検察官送致、E-H(高1)を少年院送致、Iを試験観察、Jを保護観察。E-Hは容疑を認め約1年で退院
逮捕から9ヶ月ぶりに数百万円の保釈金を条件に保釈
少女が9月16日に別の男性とデートしていたことが判明。少女は「事件は9月9日だった」と主張変更し、検察が訴因変更を請求。9月16日の自白調書が矛盾することに
静岡地裁沼津支部(高橋祥子裁判長)がA-Dに懲役2年の実刑判決。「少女は日時について嘘をついていたが、その理由は了解できるものであり、変更後の供述は十分信用できる」。即日控訴
東京高裁(中川武隆裁判長)が一審を破棄し懲役1年6月に減刑。9月9日の大雨について周辺の雨量計データ等を検討した上で「雨が降っていたとは言い切れない」として有罪維持。即日上告
最高裁第一小法廷(櫻井龍子裁判長)がA-Dの上告を棄却し懲役1年6月が確定。Jも保護観察取消→懲役2年6月・執行猶予4年が確定
A-D4名が静岡地検沼津支部に出頭し収監。「反省することは何もないので行ってきます」とコメント。川越少年刑務所に移送
3名が川越少年刑務所から満期出所(仮釈放なし)。1名も8月に別刑務所から出所。出所後に被害女性への損害賠償請求訴訟を提起するも棄却
元少年A-Dが被害女性に対し2000万円の損害賠償を求める民事訴訟を提起。棄却された
事件に関わる言葉
裁判官・当事者・家族・支援者・訴追機関などによって記録・公表された発言のうち、 この事件の理解に重要なものを引用しています。
当事者発言より要レビュー我々は飲酒喫煙等、散々悪さばかりしていた程の札付きの不良少年だったがこの事件は絶対にやっていないと断言する。それでも我々が不良だったので聞いて貰えなかったろうか
服役中および出所後の発言。テレビ朝日の取材等で語られた
出典:テレビ朝日「報道発 ドキュメンタリ宣言「それでも僕らはやってない ―親と子の闘い3000日」ほか」 2009-06-01