大津大学生オレオレ詐欺冤罪事件
匿名(当時大学4年生・21歳)
2018年7月30日、大阪府在住の大学4年生(当時21歳)が、2017年11月に発生したオレオレ詐欺事件の「指示役」として滋賀県警に逮捕された。男性は就職活動で大手企業3社の内定を得ていた。逮捕容疑は、76歳の被害者から現金800万円をだまし取ったオレオレ詐欺の指示役だったというもの。しかし男性には全く身に覚えがなかった。逮捕の根拠は、先に逮捕されていた22歳の知人男性(見張り役)と19歳の少年の供述だった。22歳の男は検察官から「ピラミッドの一番下ではない」と指摘されたことを契機に、自分の上に指示役がいたと供述を変え、大学生を名指しした。さらに捜査員が22歳の男の供述内容を19歳の少年に伝えてから少年の供述を取るという手法で、2人の供述を一致させた。男性は計4回逮捕され、10ヶ月以上(306日間)にわたり勾留された。拘置所では独居房に入れられ、会話する相手もいない過酷な環境だった。就職内定は全て取り消され、大学は休学・留年となった。弁護人の坂野真一弁護士らが証拠を精査したところ、22歳の男が「指示の電話があった」とした時間帯に大学生の通話記録がないこと、証拠とされた防犯カメラ映像に大学生が映っていないことが判明した。2019年9月27日、大津地裁は「知人らの証言は信用性に重大な疑義がある」として無罪判決を言い渡し、捜査員が共犯者の供述を別の共犯者に伝えてから供述を取った手法にも苦言を呈した。検察は控訴せず無罪が確定。逮捕から439日目だった。滋賀県警・大津地検ともに大学生や家族への謝罪はなく、「捜査は適切であった」と主張している。
2018年7月30日、大阪府在住の大学4年生(当時21歳)が、2017年11月に発生したオレオレ詐欺事件の「指示役」として滋賀県警に逮捕された。男性は就職活動で大手企業3社の内定を得ていた。逮捕容疑は、76歳の被害者から現金800万円をだまし取ったオレオレ詐欺の指示役だったというもの。しかし男性には全く身に覚えがなかった。逮捕の根拠は、先に逮捕されていた22歳の知人男性(見張り役)と19歳の少年の供述だった。22歳の男は検察官から「ピラミッドの一番下ではない」と指摘されたことを契機に、自分の上に指示役がいたと供述を変え、大学生を名指しした。さらに捜査員が22歳の男の供述内容を19歳の少年に伝えてから少年の供述を取るという手法で、2人の供述を一致させた。男性は計4回逮捕され、10ヶ月以上(306日間)にわたり勾留された。拘置所では独居房に入れられ、会話する相手もいない過酷な環境だった。就職内定は全て取り消され、大学は休学・留年となった。弁護人の坂野真一弁護士らが証拠を精査したところ、22歳の男が「指示の電話があった」とした時間帯に大学生の通話記録がないこと、証拠とされた防犯カメラ映像に大学生が映っていないことが判明した。2019年9月27日、大津地裁は「知人らの証言は信用性に重大な疑義がある」として無罪判決を言い渡し、捜査員が共犯者の供述を別の共犯者に伝えてから供述を取った手法にも苦言を呈した。検察は控訴せず無罪が確定。逮捕から439日目だった。滋賀県警・大津地検ともに大学生や家族への謝罪はなく、「捜査は適切であった」と主張している。
- 事件発生
- 2017年
- 被告人
- 匿名(当時大学4年生・21歳)
- 判決
- 一審:無罪(2019年9月27日、大津地裁)※検察控訴せず確定
- 現在のステータス
- 無罪確定
- 冤罪の原因
- 共犯者供述への過度な依拠、客観的証拠の欠如、人質司法
タイムライン
滋賀県内で76歳の被害者から現金800万円をだまし取るオレオレ詐欺事件が発生
大阪市内で滋賀県警大津北署の刑事3人に呼び止められ、詐欺の「指示役」として逮捕。先に逮捕された22歳の知人男性と19歳の少年の供述が根拠。男性は「身に覚えがない」と否認
大津地方検察庁に送検。検察官は逮捕理由を「共犯者の供述・通話履歴・防犯カメラ映像」と説明したが、通話記録に該当する通話はなく、防犯カメラにも映っていなかった
否認を続けるも起訴。同日に別の詐欺容疑で再逮捕。その後さらに2件の詐欺容疑でも逮捕され、計4回の逮捕。いずれも22歳の男と少年が関わった事件
「証拠隠滅の恐れがない」として保釈が認められる。306日ぶりに釈放。就職内定は全て取消し、大学は休学・留年
大津地裁が「知人らの証言は信用性に重大な疑義がある」として無罪判決。通話履歴との不整合や、捜査員が共犯者供述を別の共犯者に伝えて供述を取った手法にも苦言。検察は控訴せず無罪確定