証拠捏造
証拠捏造とは
捜査機関が、被疑者の有罪を立証するために証拠を偽造、変造、または作出する行為。刑事司法の根幹を揺るがす最も深刻な違法行為の一つである。
袴田事件における証拠捏造
袴田事件では、2024年の再審無罪判決において、裁判所が3点の証拠について「捜査機関によるねつ造」を明確に認定した。
- 起訴当日の検面調書(自白調書)
- 事件から1年2ヶ月後に味噌タンクから発見された「5点の衣類」
- 被告人宅から発見されたとされるズボンの共布
判決は「警察と検察が連携した捏造」と断じた。これは日本の刑事裁判で裁判所が捜査機関による組織的な証拠捏造を正面から認定した極めて稀なケースである。
証拠捏造が発覚しにくい構造
日本の捜査は密室で行われるため、証拠の収集・管理過程が外部から検証しにくい。証拠捏造が発覚するのは、多くの場合、何十年も後のことであり、その間に被告人は取り返しのつかない被害を受けている。
用語解説
5点の衣類袴田事件で犯行着衣とされた衣類。事件から1年2ヶ月後に味噌タンクから発見されたが、捏造と認定された
該当事件
関連書籍
袴田事件を裁いた男— 尾形誠規 (2020)
BOX 袴田事件 命とは— 監督:相田和弘 (2010)
制度改革の動向
証拠の保管・管理の透明化、証拠開示制度の拡充が議論されている。